2011年6月29日水曜日

中国でクラウド製品開発へ、経営再編はレイオフ伴わず=米HP

 米コンピューター大手ヒューレット・パッカード(HP)<HPQ.N>のレオ・アポテカー最高経営責任者(CEO)は29日、世界市場向けのクラウドコンピューティング製品の開発を中国で行う計画を明らかにした。世界のハイテク企業は現在、成長著しい中国市場に競うように進出している。

 アポテカーCEOは、HPの成長戦略上重要なマーケットである中国を幹部約20人を率いて訪問。北京で記者会見を開き、「中国は単なる巨大市場ではない。製品開発や研究開発の素晴らしい場でもある」と述べた。

 同社は今週、クラウドコンピューティングへの容易で安価なアクセスを実現するハードウエアやインターネット商品の開発を目指し、パソコンなどパーソナル・システムズ・グループの中国本部を上海に開設する方針を示していた。

 HPの中国戦略の立案責任者を務めることが決まった同グループのトップ、トッド・ブラッドリー氏は、中国の主要都市部と農村部の両方で成長を加速したいと語った。

 アポテカーCEOはまた、同社が最近経営陣の大幅な刷新を行ったことについて、今回の再編にレイオフは伴わないとロイターに対して言明した。

 米インテル<INTC.O>のサーバー向けマイクロプロセッサ「アイテニアム」をめぐり米オラクルとの<ORCL.O>と対立している問題については、同CEOは自社の提携関係にほとんど影響しないと述べた。インテルもHPも、HPのアイテニアム・プラットフォームの顧客にコミットしているとしている。

 オラクルがアイテニアム向けのソフトウエア開発を終了する方針を示したことから、HPが同計画の阻止を狙って、オラクルを提訴する事態となっている。

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