2011年9月6日火曜日

四川大地震で温首相と軍の確執鮮明

 2008年の中国・四川大地震の救援活動をめぐり、温家宝首相が人民解放軍の空挺(くうてい)部隊の被災地入りが遅れたと批判したため軍上層部の怒りを招いた、と軍に近い関係者が語っていたことが分かった。内部告発サイト「ウィキリークス」が5日までに公開した米外交公電で明らかになった。

 09年7月に北京の米国大使館が作成した公電によると、中国軍幹部の家族は米大使館員に対し、空挺部隊は天候が理由で四川大地震の被災地入りが遅れたのに、温氏が「受け入れ難い」などと批判し、「高圧的な」対応に軍上層部が怒ったと説明した。

 地震直後の軍出動をめぐっては、軍の共産党組織に役職がない温氏が指導したため初動が鈍かったとの見方が当初から出ており、温氏と軍との確執を裏付けるエピソードといえそうだ。

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