問題の発端となったのは、今月1日、米アリゾナ州フェニックスからカリフォルニア州サクラメントを航路とする米ボーイング737-300型で、飛行中に天井に大穴が空いて緊急着陸した。サウスウエストは事故を起こした同じ機種を79機保有しており、4日までにうち70機を再点検した結果、追加的に3機にヒビ割れなどの異常を発見した。このため、サウスウエストは先週末からの3日間で600以上の便をキャンセルし、2700便が遅延となったという。
航空ビジネスは最も経営が難しい業種の一つとされる。原価となる燃料の値動きは激しく、20年間もある航空機リース契約を結ぶためには大量の資金が必要で、世界経済はもちろん、テロのあおりも受けやすい。
一方、サウスウエストは着地時間を短くして機体をフルに活用する無駄の少ないオペレーションで有名で、米国のビジネス・スクールなどではトヨタ自動車と並ぶ「模範的な経営」として称賛されてきた。
だが、機体の「回転率アップ」が機体の老朽化加速に一役買った可能性もある。米FAAは機体チェックの厳格化に動き出す可能性もあり、コスト削減に励む米航空業界にとっては向かい風が続きそうだ。
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